特集 統計を学ぶ
グラビヤ
出生から統計処理まで―人口動態統計の舞台うら
早川 光雄
pp.2-8
発行日 1964年6月10日
Published Date 1964/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203121
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"人生50年"といわれたのは,つい10数年前のこと,戦前,戦中のわが国の平均寿命は,男46.9年,女49.6年であった.ところが戦後,死亡率が急速に低下したため,昭和37年のわが国の平均寿命は男66.2年,女71.2とついに70年に達し,さらにのびようとしている.
このように年々かわる国民の平均寿命,あるいは出生率,死亡率など,国の人口の動きを示す人口動態統計はどのような経路をたどって作成されているか,赤ちゃん誕生から統計処理まで,人口動態統計のつくられるまでの過程をたどってみよう.出生,死亡,婚姻,離婚は,「戸籍法」にもとづき,また死産は公衆衛生とくに母子保健向上のため「死産の届出に関する規程(厚生省令)にもとづき,それぞれ市区町村長に届出なければならないことになっている,そして,この出生,死産,死亡,婚姻,離婚という5種類の人口動態事象については,昭和22年6月に指定された「統計法」により,指定統計となっている.
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