統計の頁
1950年の人口動態統計概要
河田 竹三郞
1
1厚生省統計調査部
pp.37-40
発行日 1951年7月15日
Published Date 1951/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200881
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1950年の人口動態統計毎月概數年計分の數字にもとずいて人口動態の概況を觀察すると次の如くである。
出産 自然増加 出生は戦後特殊事情により一時急激に増加したが,48年の中頃より漸次滅少の傾向を辿り,50年には相當滅少を示した。即ち50年の出生數は2,356,856人で24年の2,696,638人より約34萬人(約13%)減少している。これは婚姻の減少及び昭和23年に優生保護法が制定されて,人工妊娠中絶が合法的に行われるようになると同時に産兒制限も奬勵され,その結果があらわれてきたものと考えられよう。又人口千對の率でみると1950年は28.3で職爭初期の1938年(27.1)及び39年(26.6)の両年を除き1900年(明治33年)以降最低の率である。しかしこの率も主要國の1949年の一般出生率に比べると相當高率である。(英17.0,伊20.0,佛21.0,米24.0)出生の減少に件い人口の自然増加数も減少し,50年は1,448,055人で24年より約30萬人(約17%)の減少,率でも21.3より17.4と低下し前年に比べ自然増加の速度が弱まつてきた。しかし戰後の顯著な死亡の減少改善により戰前の水準よりなお相當高い。(第1表及び第1圖参照)
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