私のいだく保健婦像
専門保健婦と駐在制をミックス
浜 利子
1
1鎌倉保健所
pp.39-40
発行日 1964年2月10日
Published Date 1964/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203038
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大きな門構えに広い邸,勤めも日常生活の用たしも全部東京で……「隣りは何をする人ぞ」.ぜんぜん隣りやその地区とつながりを持たない,孤立生活しがちな高級住宅を管内に持つ鎌倉に転勤してから10カ月すぎた.今まで農村地区を主に受け持ち,純朴な農民ばかりを相手に働いていた私には,少々息の詰まる思いがした.住民に接する場合のことば使い,態度からして神経を使わなくてはならなく,それと同時に都市型保健所の保健婦はどう働けばよいのかと,いろいろ考え,不安と夢が混入している私なのである.先日クラスメイト4名で山に登り,宿でこのテーマについて延々4〜5時間話し合ってみたが,都市保健所に勤務する者と,農村保健所に勤務する者との意見は2つに分れた.それだけに,この私の意見にもきっとみなさんのご批判が多いことと思うが,私は私なりに都市型保健所で感じたことから,これからの保健婦像というものを書いてみたい.
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