特集 事業所保健婦の働き方をめぐつて
家内労働と保健婦活動について—職業病対策を中心に
原 一郎
1,2,3,4
1大阪府立公衆衛生研究所
2労働衛生部
3労働衛生課
4職業病室
pp.37-40
発行日 1962年9月10日
Published Date 1962/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202649
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数年前,東京・大阪のビニールはきものを製造する零細企業や内職者に,ベンゼン中毒が発生し,死亡者も8名を数えた.わが国では,この際,内職者の職業病対策が初めて行政的に取り上げられて,保健所の活動が行なわれた.また「臨時家内労働調査会」が発足して「家内労働法」制定の動きが具体化した.この中毒事件は,すでに本誌その他にも紹介されたことがあるが1)〜3),簡単にその経過をふりかえつて,今後の問題を考える材料としたい.
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