特集 第4回国保保健婦講習会のすべて
事務管理の考え方とそのすすめ方
清正 潔
1
1行政管理庁行政能率調査班
pp.31-41
発行日 1961年11月10日
Published Date 1961/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202445
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1.マネージメントとは何か
<マネージメント・サイクル>
最初に現在の企業についての考え方というものから話を進めたいと思います,現在の企業におけるイメージという問題につきまして,ことに私たちの身近なところに例をとつて申し上げますと,戦後強くなつたのは靴下と女ということになつております.その靴下のメーカーが,破れない靴下を作るにあたりまして,いろいろと今後経済法則にのつとつて飽和状態に達し,しかもこういう中小企業メーカーが破れない靴下を作つたならば,売れないんじやないか,生産が止まつてしまつて,いわゆる倒産するんじやないか,われわれの生活を脅かされるのだということで,相当議論したわけです.その時に一応考え方としましては,消費者の靴下に対するイメージは何であるかということから論争に入つたわけでございます.靴下というものは従来破れるものという一つの消費者のイメージがあつたわけでして,従いまして家庭において主婦が夜なべをして,靴下をつぐなうというのは非常に美しいことだとされていたわけであります.それらの消費者に対するイメージを基本的に変えない限り,生産が止まるということで,この消費者のイメージを変えようじやないかということになりました.そこで戦略として贈答品戦術がとられました.
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