読者からの手紙
保健婦雑誌の最近
野沢 里子
pp.9
発行日 1958年12月10日
Published Date 1958/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201767
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私が保健婦雑誌をとりはじめたのは,今年の4月頃でしようか.それまでは役場で買つている1冊を廻し読みしておりましたが,何か自分の本として是非手許に置きたいという気持になつたのでした.それまで私は一般の婦人雑誌を1冊月ぎめで買つておりましたが,やはり2冊定期に購入する事は,ここに勤務して3年に充たない私には少々,荷が重い感じで,婦人雑誌をやめてしまいました.たしかに婦人雑誌よりこの雑誌の方が,私に教えてくれるものが多く,仕事にすぐ利用出来るのが有難く,枕元においてぽつりぽつりと,あるいは一気に読むのが今では楽しい私の日課になりました.
先ず目を通すのは「読者からの手紙」です.ここはたつた1頁の欄ですが,私と共通の生活感情がいつぱいに込められており,保健婦の喜びや不満が滲み出ております.どこの村にも町にもある問題が,ひつそりと語られております.私はこの頁に慰められ,はげまされております.正直に訴えて来る保健婦だけの問題,これは確かに魅力です.でもこうした頁がもつともつと有つて良いのではないでしようか.婦人雑誌には読者の頁とか,おしやべりルームとか,又は談話室とか云つて,ほんの5〜6行で語られる読者の声が沢山載つております.先月号の記事の感想や,希望それから一寸した出来事,身ノ上相談に似たもの,こんな頁は案外楽しく,親しまれて読まれるものだと思うのですが,私達の小さな出来事が書かれた頁がほしいと思います.
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