座談会
保健婦業務と受胎調節
村松 稔
1
,
朴沢 美代
,
村田 宏雄
,
平田 種子
2
,
鈴木 隆子
3
1公衆衛生院
2埼玉県秩父保健所
3厚生省医事課
pp.18-30
発行日 1958年4月10日
Published Date 1958/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201612
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家族計画と産児制限の違い
鈴木 日本の国も封建制度が崩壊して,だんだん社会構成というものが変つて参りましたし,家の維持という考え方から個人の幸福ということが考えられるようになつて家族構成なんかも,大きな家族主義から小さな夫婦と子供という風に,だんだん良い意味の個人主義になつて参りますし,又狭い土地に多勢の人がひしめき合つているという現状で,どちらから見ましても人口問題は大きい問題として取上げられて来ております.
そうなつて参りますと,家族計画,それに続いて受胎調節という問題が出てきます.保健婦の人達もお仕事の上に近頃は直接間接にこの問題が取上げられて来ております.この問題は個人の特に御夫婦の生活の秘密,従来日本人の考えとしては極く秘密な部門にふみ込んで相談に乗つたり,指導したりということになりますので,問題もややこしくなりますし,やる人達の苦労も大変だろうと思います.これ又1人で出来る問題でなく,医師とか助産婦とか.他の社会事業をやつておる方達のチームワークも要ると思います.
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