座談会
保健婦の結婚を語る
村岡 花子
,
永野 貞
1
,
平林 京子
2
,
田中 久仁
3
,
西中 八千代
4
1公衆衛生院看護学部
2長野県保健婦専門学校
3淀橋保健所
4小宮保健所
pp.34-48
発行日 1956年10月10日
Published Date 1956/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201283
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独身が当り前のように思われていた
永野 今日は保健婦と結婚という題でお話をすることになつて,私もお招きを受けたのですけれども,私が司会させて頂いて恐縮でございます.私は第一線業務におる訳でございませんし,結婚して年数も浅うございますし,子供もございませんので,或はこの座談会に参加する資格はないのかも知れませんけれども,個人的には非常にこの問題に対して関心を持つておりますので,お引受けした次第でございます.大体ナース,看護という職業は,昔がから独身なのが当り前だという風に皆から考えられておるので,ナースの結婚とか保健婦の結婚ということを何か特別のことのように考えているような傾向があるのでないか,と思いますが,大体その辺が変なのでないかと思います.ナースも保健婦も家庭生活をし乍ら職業に立つのが当り前なのであつて,それが問題になるということが少しおかしいのだと思います.今の処では必ずしも本人の意志で独身であるのでなくて,余儀なく独身でいなければならないような立場にある人達も沢山あると思うのです.今日は特に保健婦と結婚というので少し臨床の人達とは立場が違うので,焦点を縮めなくてはならないのですが,その前に看護の世界では一体結婚というものがどのような状態であるか,ということを参考迄に資料を持つて参りました.
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