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当保健所に於ける家庭訪問強化に関して
岸本 由貴江
,
鈴木 花子
,
国政 寿枝
,
西村 恵美子
,
林 信子
,
安東 あきら
pp.64-69
発行日 1955年8月10日
Published Date 1955/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201008
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当保健所は昭和13年9月厚生省の保健所対策に対応して県下最初の保健所として昭和14年1月に設置されたのでありますが,設置場所は地元側との交渉の結果智頭町に決定し,開所当時は開業医も少く管内25カ町村(町5,村20)の過半数が無医村であり,郡内殆んど山嶽地帯で住民は主として農林業に従事しており,生活状態は全般的に見てあまり良くなかつたのでありますが,衛生状態は比較的良好で,衛生知識も漸次昂まりつつありました.然し戦後公衆衛生事業の発展と保健所事業の拡充に伴い,地域的不便のため,昭和29年8月郡の中央部に新築移転すると共に智頭町に支所を設け,管内の部分的指導の域に止つていたものが他の理解協力を得て業務が軌道にのつて来たのであります.
保健婦事業においても開所当時保健婦は僅か3名であり,しかも管内過半数が無医村のため,始んど健康相談,出張相談に費し,家庭訪問はクリニツクの指示に基く訪問連絡及事後指導位でありまして非常に消極的に行つていたと云われています.
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