新映画紹介
激怒—伊ルツクス
pp.65
発行日 1954年5月10日
Published Date 1954/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200742
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今世紀の初頭イタリヤ本土の南端カラーブリヤ地方の山岳地帶に実在したペツペ・ムゾリーノの復讐劇である.主演者はペツペにアメデオ・ナザリー(シーラ山の狼),戀人マーラにシルヴァーナ・マンガーノ(にがい米)の2人.監督は戰後は初登場の伊映画界の古老マリオ・カメリーである.
この映画の魅力は再びマンガーノが野性的な演技を示すことと,荒々しい復讐劇である点で,物語はペツペという若者が暴力団マフイヤの首領と敵対する.ペツペは戀人マーラと他国へ行つて平和に暮そうと思うが,祭の夜ソレミが何者かに殺害され,ペツペはその嫌疑を受ける.村人たちは後難を恐れてペツペの辯護をさけ,医者までいい加減なことをいう.そのためペツペは23年もの刑を宣告される.
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