--------------------
ブックエンド
石垣 純二
pp.50-52
発行日 1952年7月10日
Published Date 1952/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200324
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
七月のことば--読む時間がないことをこぼす人がある。けれども私の経験では忙しい生活の寸暇を盗んで読んだものの方が頭にのこつているし,時間がタツプリある時に本が多く読めたとは思えない。本を買う金がないとこぼす人があろ。けれども何人かの友人と相談し合つて,ダブらぬように買つて交換し合えば,月に二,三册の本が読めないことはないであろう。要は読む意志と読みたいという慾望の問題である。1ヶ月に一册の本も(雑誌類は別として)読まないような生活は,動物的な生活と言われてもしかたがない。
Copyright © 1952, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.