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精密檢診の意義—完全な結核健康管理のために
橋本 愛子
pp.38-43
発行日 1952年5月10日
Published Date 1952/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200281
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結核集団検診の主な目的は,結核未感者に対しては予防注射BCGを接種すること,切感染の時期を知ること。既感染者に対しては,疾病を早期に発見して徹底的合理的な治療を受けさせることである。この方法としてツベルクリン反応検査,BCG接種,レントゲン間接撮影,精密検診があるが,多くの場合間接撮影までは,容易に出張して行えるとと。経費が低廉なこと等で受診率も良いが,精密検診となると経費が相当かゝり,又出張できない場合が多いこと等で,間接撮影で異常を発見されながら放置され勝ちである。故に間接撮影で異常を発見された者全部が,容易に精密検診を受けられる様な条件を,つくらなければ,完全な集団検診とは言えない。とのことを示す好い例として,予防所で定期的に集団検診を行つている某校の例を挙げてみたいと思う。
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