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結核豫防を主としたる集團檢診と採用時體格檢査
富田 信雄
1
1日本鋼管病院川鐵診療所
pp.206-207
発行日 1951年11月15日
Published Date 1951/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200947
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會社,工場から結核を撲滅するには次の三原則を正しく些の妥協も,手を省く事もなく熱心にやる必要が有る。即ち①感染源の仕末②未感染陰性者に對する感染發病の阻止③結核容疑者の入社採用の遮斷
で有る。定時健康診斷に際して全員洩れなく検査を受ける樣に仕向け,陰性,陽性を問わず全員35ミリ間接撮影を行う。第一日にツベルクリンをやり第二日に是を検査して陽性者を間接撮影すると云う事は,全員を前後2回も職場を離職させるので能率の低下を意味する。又,反應検査にも誤差は必ず附き物で有る爲に全員の撮影を行つた方が網からのコボレは少い。35ミリで500名の人を90分位で撮影する樣に馴れねばならない。其點6×6判は速度の點で不充分である。斯くして精密検査を必要とする者を發見して更に是等の人を全部必ず透視を行つて病巣の位置を確め病巣の位置如何に從つて直接撮影を行うに際し其方向を夫々病巣の位置に從い最良の方向で撮影する。書一的背腹方向撮影のみでは病巣を見逃す事が決して少くたいからである。體格測度や其他の測定,赤沈検査は勿論同時に行う。而して得たる資料を検討して被検者を次の群に分ける。
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