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結核患者家庭訪問の仕方—エシュルマン女史の話
岡西 順二郞
1
1小石川保健所
pp.35-38
発行日 1951年8月10日
Published Date 1951/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200126
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フイラデルフィアはニューヨークから急行で約一時間ワシントンから約3時間の所にある古い町でペンシルヴェニア州の東のはしにあり,人口約200萬アメリカ合衆國第3位の大都市である。ここにはペンシルヴェニア大學を始め合計5つの醫學校があり醫學教育としては重要な役目を演じている。ペンシルヴェニア大學に屬するヘンリイフィップス研究所は結核の治療豫防研究にあたる有名な研究所で所長のロング博士は白髪紅顏の好紳士アメリカ結核界の重鎭である。ここにはBCG研究で有名なDr AronsonツベルクリンPPDの研究のDr Seibert(女史)などが熱心に仕事をしていられるが外來の方では,Dr Karig Dr, Hetheringtonなどが働き,又保健婦がそれを助け同時に結核患者の監理,家庭訪問などはわが國の保健所と同樣にやつている。ここの保健婦事業のSuper visor(看護課長としておこう)のF. W. Eshleman女史は上品な老婦人であるが,ペンシルヴェニア大學の看護婦學校でも結核看護を教え又フィラデルフィア結核豫防協會にも關係している人でその道では相當偉い人である。この人が保健婦の家庭訪問に當つてどんなことを指導しているか,私が教えられた所を述べて御參考に供したいと思う。
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