特集 適用事例で学ぶ活動モデルの使い方
それぞれのモデルでの疫学の使いどころ
尾﨑 米厚
1
1鳥取大学医学部社会医学講座環境予防医学分野
pp.1040-1045
発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100196
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公衆衛生分野でも,活動評価,情報公開,説明責任,根拠にもとづいた活動の時代が到来した。公衆衛生従事者にとって,自らの活動をほかの人びとへ伝える必要性がますます高まってきた。
あらゆる人びとが,ある活動を当事者として体感することは不可能なため,ここに公衆衛生活動の意義,ニーズ,内容,成果などを客観的に伝達する必要が生じる。これには,量的方法と質的方法があるが,前者の代表が疫学である。ややもすれば,疫学は問題解決型活動方法と同義にとらえられたり(少なくとも公衆衛生活動方法論のなかでは古臭いものというニュアンスで),数量化,標準化をめざすあまりに,当事者が伝えたいことが伝えられない道具だと思われたりすることもある。なによりも難しい,とっつきにくいものととらえられている。
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