連載 『保健婦雑誌』52年の軌跡から・3
精神関連記事の変遷
山村 礎
1
,
権藤 真由美
1
1東京都立保健科学大学
pp.994-999
発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100188
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雑誌というものの性格は多様であるが,『保健婦雑誌』のように専門家集団を読者層としているものは,ある程度「いま」の関心事を映し出す鏡のような役割を果たすと思われる。つまり現状あるいは近い将来を見据えた専門職の問題意識や,これらの専門職が持つ不安などをも映し出すのではないかと考えられるである。
これらのことの詳細はメディア論などの専門家に委ねるしかないが,限られた紙面を窓として考えるなら,そこに大きく現れるものはやはり時代と保健婦活動の流れを示す氷山の一角とみることができるであろう。窓はいまどちらを向いて開かれていて,焦点の合う中心には何が見えているのか。そして,時代の変遷とともに,窓はどのように動いてきたのか。これが本論での関心事である。参考文献として列挙はしないが実際このような観点からの論文は多数存在している。
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