特別記事
地域医療における睡眠医学とその問題点
八尾 正之
1
,
立花 直子
1
1大阪府立健康科学センター
pp.616-622
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100120
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筆者が勤務する大阪府立健康科学センターは2001年7月に創立され,その事業の4本柱として
・科学的・実践的な健康づくり技法の開発・普及
・健康情報発信機能
・健康づくりを推進する指導者の育成
・健康づくり活動の展開
を掲げている。
健康を支える柱として,栄養・運動・休息は「健康日本21」にも取り上げられるに至ったが,栄養学,運動学という分野はあっても休息学という観点からの健康維持・増進への取り組みは希薄である。休息,なかでも睡眠は,無駄なものとしてできるだけ切り詰められているのが現代社会の情勢であり,「眠っていること=活動停止した状態=何もしていない状態=無駄な状態」と考えがちである。栄養指導や運動処方はあっても,睡眠指導・処方という語がないことがそれを物語っているといえよう。
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