特集 わたしは住民のパートナー
わがまちのパートナーシップ…茅野市―市民グループを中核にすえた施策づくり
伊藤 美恵
1
1茅野市基幹保健福祉センター
pp.500-507
発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100096
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茅野市の「パートナーシップ」
■「パートナーシップ」がシステムになる
1996年3月,「茅野市の21世紀の福祉を創る会」(通称:福祉21茅野)が発足した。この組織は,高齢者の介護問題だけでなく,子ども・家庭や障害児(者)の問題も含めて,出生から終末期までの各ライフステージに応じた市独自の支え合いの総合的なシステムのあり方を検討するものである。行政も組織の一員として「福祉21茅野」に参加しており,市民と行政との協働が活動の基本スタイルとなっている。
この「福祉21茅野」が中心となり,「保健・医療・福祉の連携と生涯学習を通じて地域社会が連携し,住み慣れた家庭や地域でいつまでも安心して暮らせるまちづくり」をめざして,各種の委員会や専門部会が立ち上がった。そこに主体的に参加する市民は200人を超え(「やらざあ100人衆」と総称),10年後の茅野市のあるべき姿について検討を重ねた(図1)。そして,公民でキャッチボールすること4年,2000年3月の議会で,地域福祉計画(福祉21ビーナスプラン:以下,ビーナスプラン,表)が行政計画として位置づけられた。
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