連載 福祉21茅野 住民参加の地域ケアシステム・2
茅野市型の地域ケアシステム・1
高木 宏明
1
1諏訪中央病院
pp.151-154
発行日 2001年2月15日
Published Date 2001/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902461
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「茅野市の21世紀の福祉を創る会」
1996年3月のある夜,市庁舎内の一室に私はいました.周りには大勢の地域の人たち.今となってはすっかり顔なじみの,時には気の合った者同士で飲みに行ったり,そこでまた議論を戦わせたり,そんな仲間となりましたが,当時は私にとっては知っている人はむしろ少ない,そんな年齢も立場・所属も異なる大勢の人たちの中に私はいました.
その日「茅野市の21世紀の福祉を創る会」(通称:福祉21茅野)は発足しました.集まったのは市内の保健・医療・福祉の関係者,学校関係者,公民館活動を担う方々,民生児童委員,それに家庭で実際介護をされている方,障害を持った若者,ボランティアなど.これらの地域の住民が,12の専門部会・委員会に分かれてその後4年にわたり,今後の茅野市における地域福祉,地域のケアシステムの方向性,住民の活動のあり方などを検討することになります.事務局は行政内保健福祉部に設置された「福祉21推進室」,各部会のあらゆる活動をコーディネートし,議事を記録し,連絡調整を行いました.市長は一連の発言の中でこのプロジェクトに集まった市民を「行動する提言集団」と規定し,「皆さんの検討結果を責任を持って引き受け施策にしていく=住民主導,行政フォロー」と約束し,「市民と行政のパートナーシップ」を強調しました.
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