特集 市町村合併はこうやる!
合併事例:茨城県つくば市―地域密着型の活動を模索した15年を振り返る
東郷 暁子
1
1つくば市役所健康増進課
pp.220-227
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100021
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つくば市の概況
つくば市は,昭和62年11月30日に筑波研究学園都市を構成する4町村(谷田部町,大穂町,豊里町,桜村)が合併し,さらに昭和63年1月31日に筑波町が加わり,筑波研究学園都市を担う市として出発しました。
筑波研究学園都市は,昭和37年に策定された全国総合開発計画を背景に,2700haに及ぶ研究学園地区に東京にある試験研究・教育機関などの一部を移転し,首都圏の過密緩和を図るとともに,研究教育活動を行うのにふさわしい環境整備を行い,四半世紀余の歳月をかけて国家的ビッグプロジェクトのなかで計画的につくられてきた都市です。一方,近代的な研究施設や研究開発企業(工業団地)ばかりでなく,北に歴史とロマンを秘めた関東の名山「紫峰筑波山」,東に琵琶湖に次ぐわが国第2の湖「霞ヶ浦」をひかえた筑波・稲敷台地の広大な田園空間のなかにあり,北東に桜川,西に小貝川を配し,美しい農村集落,水田,樹林,平地林,町並みが広がっています。また,古い歴史と筑波山神社をはじめとする歴史的建造物としての神社や仏閣,あるいは古くから伝わる祭りやお囃子をはじめとする郷土芸能など,数多くの文化遺産が包蔵されています。これらを背景に,研究学園都市と田園都市との調和と均衡のとれた新しい都市づくりをめざして,つくば市はスタートとなりました。合併以後のつくば市の人口動態を表1に示します。
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