調査報告
市町村の福祉分野に所属する保健師の業務実態からみた保健師の役割
山岸 春江
1
,
山崎 洋子
1
,
太田 真里子
1
1山梨大学医学部看護学科
pp.138-143
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100005
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■要旨
Y県の福祉分野に所属する保健師の業務実態調査の結果をもとに,保健師の業務内容をとらえる調査項目の枠組みを設定し,33都道府県1区45市15町3村の福祉分野に所属する保健師152人を対象に郵送調査を実施し,22都道府県1区27市12町の90人から回答を得た。
結果は,自治体での勤務年数は平均13.5年で,福祉部門での勤務年数は平均2.6年であった。実施率90%以上を示した業務は「電話」「所内相談」「会議」で,「家庭訪問」の実施率は53.3%,「ヘルパー援助」の実施率は35.6%であった。保健師が成果として感じていたのは,「他の機関との連携が取りやすくなった」「サービス利用者の様子や思いを代弁できる」「保健分野との連携が取りやすくなった」などである。
福祉分野には経験豊かな保健師が配置されており,担当している主な業務の特徴からみると,その役割として「住民のニーズにあった行政サービスの提供促進」「保健師の医療面の判断による福祉サービスの利用拡大」「介護サービスの質の維持」が抽出された。
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