特集 癌治療に伴う副作用との闘い
癌の化学療法中,治癒困難な口内炎に悩む患者の看護
石橋 利恵
1
,
青木 正美
1
,
江口 とみ子
1
1愛知県がんセンター西5階病棟
pp.160-164
発行日 1985年2月1日
Published Date 1985/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661923024
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はじめに
癌の化学療法はその臨床効果とともに多種多様の副作用を伴い,患者に強い苦痛を与えることもある.中でも成人T細胞性白血病(以後ATLと略す)は,化学療法により寛解を得ることが難しく,また強い免疫不全状態になるため,治療中に感染を引き起てす可能性が大きい.したがって補助療法を並行して行なうことは重要な意味を持つことになる.
私たちはさきに‘含嗽の口内感染に対する予防効果’1)について述べてきたように,化学療法の副作用としての口内炎は予防することが第一であるという考えの下に日常の看護を行なっている.
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