特集 聴診器を看護にどういかすか
聴診器による病状診断
村上 國男
1,2
1国立療養所東京病院外科
2東京大学医学部胸部外科
pp.147-151
発行日 1984年2月1日
Published Date 1984/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922997
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はじめに
看護婦の中には,時々‘この仕事は医療行為だから私はやりません’とか,‘これは看護業務ではありません’と言って,自分の仕事の縄張りを作ってそれをしっかり守り,それ以外の仕事をしたがらない人がいる.看護婦は看護業務に専念すべきだという考えからであろうが,事はそれほど簡単ではない.
例えば血圧測定がそうである.今曰,重症患者に適切な看護をするためには,バイタルサインの把握のための基本的な項目のひとつとして,血圧測定はどこの病院でも日常業務として看護婦によって行われている.いまここで血圧測定は看護婦がやるべきではないなどと言っても,にわかにこれを信じる者はいない.
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