検査を築いた人びと
聴診器を発明した ラエンネック
酒井 シヅ
1
1順天堂大学医史学
pp.575
発行日 1981年7月1日
Published Date 1981/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205344
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1819年,医学の発展に重要な鍵を秘めた本が出版された."間接聴診法"という耳馴れない題の2冊からなる大著である.実はこの中に初めて聴診器が図解入りで紹介されたのである.聴診器という道具を使って聴診することから,この新しい検査法を"間接聴診法"と命名したが,それは古代ギリシャ時代からこの時まで,心音や呼吸音を聞くために耳を患者の胸にじかにつけていたからである.この聴診器の発明者はルネ・テオフィール・H・ラエンネック(1781〜1826)であった.
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