特集 援助の成り立ち・2
精神的苦痛を持つ患者に対する看護のあり方を考える—重症筋無力症患者のクリーゼをおこす原因を探る
塩見 静江
1
1国立別府病院東5病棟
pp.353-358
発行日 1977年4月1日
Published Date 1977/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922637
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はじめに
重症筋無力症は,自己免疫疾患の1つとされ,神経筋接合部での刺激伝導の障害を基盤にし,筋脱力,特に易疲労性を特徴とする慢性疾患である.従来から行われている抗コリンエステラーゼ剤による対症療法のほかに,ステロイドホルモンや副腎皮質刺激ホルモンによる免疫抑制療法,さらに胸腺摘出術や放射線療法も広く導入されてきている.
重症筋無力症の成人患者の1/3は,感情混乱に続いて発症を経験しており,2/3は精神的因子により一層悪化することが注目されている(日本ロシュ株式会社・医薬品部誌より).
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