特集 現代看護への提言
問診は看護技術でもある
堀川 直義
1
1成城大学・総合コミュニケーション研究所
pp.142-146
発行日 1977年2月1日
Published Date 1977/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922616
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看護婦は情報サービス業
問診というと,とかく医師だけの専門技術のように思われがちである.もちろん医師にとっても重要な診断上の技術であるが,実は,看護婦にとっても,欠くことのできない看護技術の1つである.
医師も看護婦も,近ごろの流行のことばでいえば情報産業の担い手である.医は仁術で産業などとはとんでもない,という古風な考え方は別として,教育も医療も知識産業とされている.マッハルプ(F.Machlup)の有名な“知識産業論”によれば,彼は知識産業を,教育産業,研究開発産業,コミュニケーション産業,情報機械産業,情報サービス産業などに分類するが,医療は‘情報サービス産業’の1つとされている.医学そのものは研究開発産業だし,医学教育は教育産業に入るが,医療は‘情報サービス’なのである.そして,この医療という情報サービスに従事する人びととしては,医師,歯科医師,看護婦,保健婦,助産婦,整骨医,獣医などをあげている.
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