新しい視点をさぐる 外来診療のBlind Spots
問診
杉山 四郎
Shiro Sugiyama
pp.171-174
発行日 1978年3月10日
Published Date 1978/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205785
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医師の技量の優劣を論ずるならば,まず第一に問診の上手下手に焦点を当てるのが当然であろう。
事実,問診ほど簡単に考えられ,なおざりにされながらも,その価値の重大なものはまずないであろう。丹念な問診ほど,隠された疾病を探し当てるようであるが,逆に,しつっこい問診におびえて,訴えたいことも訴えないで帰る患者のいることも忘れてはならない。しかし,多くの医師たちは問診の不徹底を自己批判しつつも,実際にはおびただしい患者をさばくことに忘殺されて,不備な問診を承知で診療しているのが現実である。
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