特集 めまい—問診から治療まで
III.診断
めまいの診断—問診と問診表の利用
新井 寧子
1
1獨協医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.737-741
発行日 1986年10月20日
Published Date 1986/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492210191
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I.はじめに
メマイを生ずる疾患の多くは問診のみによって診断することが可能であり,問診のみが診断の根拠を与えることすら少なくない。
患者に自由に話させるのは問診ではなく,診断に必要な情報を患者から聞き出すのが問診である。患者の理解力,表現力を無視して,『ぐるぐるめがまわる』という表現をそのまま「同転性眩暈発作」または"rotatory vertigo"と医学用語に変換するのは,誤診への第一歩である。効率よく必要な情報を得る一つの方法は問診表の活用であろう。
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