寝たきり老人の訪問看護
‘招かれざる客’にならないために
島田 妙子
1
1東京白十字病院
pp.208-209
発行日 1976年2月1日
Published Date 1976/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922566
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家庭訪問する看護婦は‘お客’である
看護婦が健康を害している人の家庭を訪ねる──これが“訪問看護”の出発点である.看護婦が病人の家庭を訪ねることは,医師の往診の折に,主として医師の診療の介助が目的でついて行くことぐらいか,特別な場合を除いては余りなかった.戦前には,派出看護婦として家庭に看護婦が派遣され,家庭の病人に付き添い,看護に従事したことがあったと学んだことがある.
しかし現在は,看護婦と接する機会を得るには,病院または診療所を訪れることから始まる.看護婦の仕事をする場所が病院または診療所に多く集中しているからであり,一般人も,医療に関係する人も‘看護婦’といえば病院とか診療所が頭に浮んでくるほど,そうしたイメージに慣れ親しんでいる.
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