連載 死の淵からの生還[急性心筋梗塞患者の闘病記]・6
彼岸へ—蘇生そしてICUへ
林 三夫
1
1名古屋市立中央高等学校
pp.1240-1243
発行日 1989年12月1日
Published Date 1989/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922437
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「あれ!?」
7月12日の診察から,3週間毎の通院でよいことになる.通院しながら運動負荷心電図のシングル(90秒),ダブル(3分),および血液検査を受ける.
検査後,主治医が明るい口調で次のように話してくれた.「運動負荷心電図から特に異常は出ていない.安静時心電図を見る限りでは,心筋梗塞を患った人とは思えない波形をしている.心臓の専門医以外だと,きっと見落とすでしょうね.この前(6月23日)のPTCA(経皮的冠状動脈形成術)で,右冠状動脈近位部は完壁だと思うよ.3か月後の定期CAG(冠動脈造影)はパスまちがいなしだね.自信を持ってね!」
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