連載 水引き草の詩(うた)—ある看護教師の闘病記・8
患者が耐えねばならぬもの(2)—療養に伴うトラブル
藤原 宰江
1
1岡山県立短期大学
pp.1118-1121
発行日 1988年11月1日
Published Date 1988/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922135
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
私の命を救うためには入院が必要であり,腸切除や輸液が欠かせなかった.しかし結腸の切除は,排便コントロールに問題を生じ,長期の輸液や臥床も,様々なトラブルを生んだ.
人間はもともと,生態の自然に従い,環境とのスムーズな適応を得て存在するものである.そこにハーモニーがあり,一定のリズムが生ずる.もし何かの理由でそうした自然性が奪われる時には,何も起こらないことの方が,むしろおかしいのかもしれない.3か月に及ぶ病臥と,内臓の部分切除を余儀なくされた私が,ぎくしゃくと調子の悪い生活を強いられることになったのは,当然の成り行きと言えよう.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.