PRISM
鹿児島弁特訓中
園山 双葉
1
1かごしま生協病院
pp.1065
発行日 1988年11月1日
Published Date 1988/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922125
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北海道育ちの看護婦が,鹿児島という奥ゆかしい土地へ来て,かごしま生協病院で働き始めて3か月,悪戦苦闘の毎日である.生活習慣の違いはもちろん,言葉の違いは想像以上の難問であった.看護はコミュニケーションが基本であるのに,それが阻害されて意思が通じないというのは,なんと大変なことかとつくづく感じる毎日である.
先日はイレウスで入院してきた人に「おなか痛いですか?」と聞いた.すると患者さんは,「うん,まいけんな」と答えたので,「毎日痛いんですね」と言ってメモを取っていた.すると同室の患者さんが「看護婦さん,看護婦さん,『まいけん』というのは『まれに,時々』という意味だよ」と教えてくれた.「毎日痛い」のと「時々痛い」のでは大きな違いである.
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