PROFILE
—柴田 麻子—精神薄弱者通所授産施設『あかね園』の施設長—『親離れを期待するならまず親が子離れしなくちゃ』
淳
pp.489
発行日 1988年5月1日
Published Date 1988/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921990
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「よくそんな仕事をしていると大変でしようって言われるんですけど,私は生来,楽天的でのんびり屋.ただ,働くことが好きなんです」
屈託なく笑う柴田さんは千葉県習志野市の精神薄弱者通所授産施設『あかね園』(本号グラフページ参照)の施設長.ご自身,17歳になる次女が重度のダウン症である.
「もともと『親の会』なんかでこういうことにかかわってはいたんですけど,娘の教育のことがきっかけで問題意識を持ちました.養護学校の場合,小・中・高一貫教育が原則なんですが,うちの子は普通の中学の特殊学級だったんです,それで教育プログラムが違うということで,養護学校の高等部には入りにくくて.じゃあ障害児は必ず小学校から養護学校に行かなければならないのかという疑問が生じますよね.確かに障害児が一般の学校に行ったら迷惑をかけることもあるでしょう.でも,健常者が障害者から学ぶこともあるんじゃないかしら。
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