ハワイからのAIDSレポート—AIDSに強くなろう・1
エイズはなぜ怖いのか—STD(性感染症)とKAP
池上 千寿子
1
1ハワイ州ライフファンデイション(エイズ基金)
pp.484-487
発行日 1987年5月1日
Published Date 1987/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921716
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
エイズパニックの反応に見る日米“格差”
日本の神戸で,はじめて女性のエイズ患者が確認されたころ,私の住むアメリカ・ハワイ州では7人目の女性患者が診断されました(ハワイ全州では130人).ホノルルのあるオアフ島に住む42歳の女性で,子供が4人.私がこの原稿を書いている2月末現在,彼女はこの4人の子供たちと生活を共にしています.
日本のみなさんは,アレッと思うかもしれません,私の入手した日本の情報,特に週刊誌の報道によると,神戸のA子さんがエイズ日和見感染のひとつであるカリニ肺炎と診断されたのは,彼女の死の直前,当然ながらエイズの判定も死のさらに直前.そしてA子さんで26人とされる日本の患者のうち既に18人が死亡し,この中には死亡後の診断も含まれます.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.