研究と報告
診療報酬における看護料金の成立とその沿革
太田 澄恵
1
,
杉森 みど里
2
1千葉大学看護学部
2千葉大学
pp.377-385
発行日 1987年4月1日
Published Date 1987/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921692
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I.はじめに
研究動機および研究目的
私たちのカリキュラムには「看護学総論」という科目はない.「看護学原論」として,看護とは何かを考え,看護の視点で対象を見つめるというトレーニングはある.しかし,多くの看護学校で学習する看護の歴史や管理等の看護を実践するための支えとなる諸分野について履習する科目はない.保健婦や助産婦の歴史はさらったが,看護婦の歴史は知らない.医療保障等については,「地域看護論」に含まれているが,教授する人は,看護職ではない.
“病院看護婦”を職業にすることに決めてから,医療関係の記事に留意するようになった.「基準看護承認のごまかしによる不正利益」「薬価基準引き下げ」といった記事は読んでみるがよくわからなかった.就職先を決めるため,幾つかの病院を見学した.「うちは特2類です」「うちの病院の組織は,こうなっています」そういう説明があるが,我が学部生はよくわからなかった.
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