ここまできた日本の医療・20
衝撃波腎結石破砕法—横山 正夫・虎の門病院泌尿器科部長に聞く
pp.1084-1087
発行日 1986年10月1日
Published Date 1986/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921528
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腎結石の治療法
—腎結石はかなり頻度の高い疾患だと伺っていますが,その治療法にはどのような方法があるのですか.
以前はその方法として,腎および上部尿管に対しては腎切石術,腎部分切除術,腎孟切石術,尿管切石術,腎摘除術などの大規模手術が主に行なわれてきました.しかし,これらの手術はわき腹を大きく切らなければなりませんし,腎機能にも影響が出るとても侵襲の大きなものでした.そこで最近では経皮的腎結石摘出術のように,より侵襲の小さい方法が活発に行なわれるようになってきたわけです.手術によらない治療法としては,尿道から膀胱鏡を入れ,バスケットカテーテルを使って結石を取り出す経尿道的結石摘出術という方法もありましたが,これは適応が狭い.そこで,より適応が広く開腹もしなくてすむ方法が開発されました.それが衝撃波腎結石破砕法です.現在,西ドイツのドルニエ社の製品が使用されていますが,同原理のものがアメリカで,また爆薬を利用したものが東北大で,圧電気を利用したものがフランスで開発中です.
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