連載 自立のための援助論—セルフ・ヘルプ・グループに学ぶ・4
「治すのは自分自身です」—ぜんそく友の会
久保 紘章
1
1四国学院大学
pp.1158-1163
発行日 1986年10月1日
Published Date 1986/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921543
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今回は,気管支喘息の人たちの友の会を紹介しようと思う.これまで紹介した〈断酒会〉と〈リウマチ友の会〉は,香川県内では,比較的設立の早いセルフ・ヘルプ・グループだが,〈香川ぜんそく友の会〉は,昨年4月に発足したばかりの若い会である.また1つの病院を中心に作られている点も,これまでの2つの会とは異なっている.
1つの会がどのようなプロセスで作られていくかは,大変興味深いところなので,そのあたりの事情を知りたいと思い,友の会の結成にかかわった藤川さんと津田さんの話をお聴きした.この中で明らかになってきたことは,治療の主体が‘患者本人にある’という認識をもった時に,会の活動はもとより,本人自身の変革がみられる点である.
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