研究と報告
海外在住日系人のための健康相談開設の経験
江川 隆子
1
1自治医科大学付属看護学校
pp.548-553
発行日 1986年5月1日
Published Date 1986/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921409
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ニューヨークで医療機関に勤務していた関係で,日系人から健康上の問題で相談を受け,医療上,不当な扱いを受けた例を耳にした.例えば,交通事故で一命は取り止めたが,その後充分な機能訓練を受けられず四肢の運動障害を残した例とか,充分な説明もなく子宮全摘をされた婦人などである.
こうした状況が起こる理由としては日本人としての疾病観,つまり病気にかかったら医師に治してもらえば良いという他力的な疾病観や,経済上,そして言語上の問題が挙げられる.
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