特集 日常ケアを見直そう[総集編]
患者の配置—不自由な中での自由を目指して
宮沢 君子
1
1群馬大学医学部付属病院第1内科病棟
pp.1348-1353
発行日 1985年12月1日
Published Date 1985/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921262
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患者の配置および転ベッドをテーマとして取り上げた時,病院の設備,療養環境,患者の安全・安楽,プライバシーとの深い関連を今さらながら考えさせられた.私たちは‘病人の生活の場として,快適な住環境を整える’という大きな役割を担いながらも,現状では病状を主体として配置を考え,そこから生じてくる転ベッドの多いことが,患者にがまんの連続を強いてはいないだろうか.そして,患者のため,といいながら,病院側の都合でそれを行なってはいないだろうか.
患者の快適な住環境を考える上で‘古典’ともいえるナイチンゲール病棟の理念などにも立ち戻りながら,差額ベッドの問題なども含め,患者配置,転ベッドの現状を見てゆきたい.
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