特集 患者の求める退院指導のあり方
退院指導のための情報収集の再考
貝塚 みどり
1
,
粟生田 友子
1
,
長谷川 真美
1
1埼玉県立衛生短期大学看護科
pp.987-992
発行日 1985年9月1日
Published Date 1985/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921180
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はじめに
施設内において長期療養を続けるよりも,在宅療養に切り替えて健康の回復に,患者の意欲,自立心を活用する方向に医療が変わってきている昨今,退院指導の必要性はより大きくなっている.そのため退院指導のあり方の論議も多いが,筆者らは常々,退院指導は当該疾患の生活指導にとどまることなく,患者の今後の健康生活全般に影響を与えるものにまで広げるべきであると主張している.
すなわち施設内において加療生活を送ったことを,社会から隔絶されていたマイナスの期間としてのみ終わらせるのではなく,入院生活によって健康保持の知識を得,その知識が退院後の生活にプラスになるように指導する.殊に成人患者の場合には,当該成人期の特徴を踏まえた指導(成人病や退行性変化の予防等)が必要であると—
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