特集 慢性透析者の自立に向けて
看護チームの連携による透析者の生活指導
池井 みや子
1
,
小野田 明子
2
,
上田代 恵子
3
,
玉淵 恵
4
1新生会第一病院
2新生会第一病院外来
3新生会第一病院SCU
4新生会第一病院教育訓練センター
pp.392-401
発行日 1985年4月1日
Published Date 1985/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921051
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はじめに
筆者の1人である池井が透析にかかわりを持ったのは今から16年前,1969年に腎不全患者の腹膜透析の看護に携わったのが初めてであった.その若い患者は,病院(中京病院)のベッドを3か月も離れることができず,治療も困難な状態であった.そのような中で,初めて適応された血液透析の効果はすばらしく,知識も技術も未熟ではあったものの,患者の病状の回復には目を見張るものがあった.
しかし,当時はまだ血液透析の器機は数が限られており,患者の経済的な負担も重かった.医師が血液透析の必要を家族に話しても,その療法を断念するような例がしばしばみられた.
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