特集 地域保健をどうすすめるか—保健所長はこう主張する
訪問指導・訪問看護における連携
関 龍太郎
1,2
,
福沢 陽一郎
3
Ryotaro SEKI
1,2
,
Youichiro FUKUZAWA
3
1島根県健康福祉部健康対策課
2前出雲保健所
3出雲保健所
pp.718-722
発行日 1993年10月15日
Published Date 1993/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900900
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■保健婦はどのくらい訪問しているのか
保健婦は,今,どのような訪問指導・訪問看護をどのくらいしているのであろうか.もちろん,全国各地の条件の中でちがうであろう.出雲保健所管内は人口17万人で,40歳以上の人口が88,451名,65歳以上で28,978名(16.3%)である.管内は出雲市,平田市,簸川郡の2市5町で,面積603平方キロメートルである(平成2年).管内の老人保健法に基づく保健婦,看護婦等の年間訪問件数は4,619回である.この数字からみると,よく訪問をしているような印象をあたえるが,そうではない.このことは老人保健法の他の事業と比較するとよくわかる.平成4年の実績では基本健康診査23,429名(受診率55.1%),健康教育18,350名,健康相談16,387名,機能訓練なし,胃がん検診6,424名,子宮がん検診5,335名,乳がん検診2,213名等に比較して,4,619件を訪問したという数字が,いかに現在の保健活動が訪問よりも集団検診が中心になっているかを示している.
また,管内の保健婦の訪問の状況を保健婦活動月報からみても,保健所は9名の保健婦がいるが,訪問延べ件数は728件であり,1人あたり80.9件である.
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