痛みの臨床・11
薬物療法[Ⅰ]—痛みの原因と薬物の選択
中島 美知子
1,2
1オリブ山病院
2ニューホープ・ペインセンター
pp.329-332
発行日 1985年3月1日
Published Date 1985/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921035
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痛みの薬物治療の大原則は,‘痛みの原因に合った薬物を適用すること’である.この大原則がしばしば守られていないことは,既に何回かふれたとおりである.今回は,この原則について述べる.
さて,痛みの原因に合った薬物を適用するからには,痛みの‘原因’と‘薬物’と‘適用’の三者が,そろって明確になっていなければならない.単なる薬理学の知識や,発痛の原因の追求だけ,また痛む患者への人間的同情や一時逃れのための方策だけでも,痛みの治療者としては不十分である.
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