特集 呆けの老人と家族が求める地域看護—呆け老人をかかえる家族の会・千葉支部の活動を通して
体験レポート/呆けてゆく母を義母とともに看取って
小牧 登喜子
1
1呆け老人をかかえる家族の会
pp.1127-1129
発行日 1984年10月1日
Published Date 1984/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920897
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対照的な性格の母2人を抱えてスタートした定年後の新たな生活
私どもの家庭は夫と私のそれぞれの母,それに私ども夫婦の4人暮らしです.私と母は親1人子1人,夫は4人兄弟の長男ですが,長年公務員をしていて,何度も転任がありましたので,義母を弟に見てもらい,私の母は1人で他に見てくれる人もいませんので,子供ができた時から一緒に連れて歩いておりました.夫の定年後,私たちが結婚後しばらく住んでいた千葉に戻り,弟に預けてあった義母を引き取りました.
年齢的にも扱いにくくなり出す72歳の母2人を交えた私たちの暮らしは,いつも平和そのものという訳にはゆきませんでしたが,私の母は忍従タイプですので,その辺は上手にやっていたようです.4人で暮らし始めたのが1972年ですから,私の母が亡くなる1982年までほぼ10年ほど4人暮らしが続いたことになります.
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