特集 リハビリテーションとしてのストーマケア
ストーマ患者の術後器質的排尿障害に対するケア—セルフケアに向けての援助
阪本 恵子
1
,
福井 幸子
1
1産業医科大学医療技術短期大学看護学科
pp.892-897
発行日 1984年8月1日
Published Date 1984/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920845
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はじめに
骨盤内操作を必要とする手術,とくに拡大郭清による根治を目的とする直腸切断術や子宮切除術では,手術後の排尿障害(神経因性膀胱)は避け難い合併症のひとつであり,高頻度に現われている.
この器質的原因による排尿障害(残尿)は程度の差はあるが,感染,膀胱の過伸展,腎機能の障害,尿失禁などを起こしやすい.とくに,残尿が長期に及ぶ場合にこうした問題が生じやすいので,何らかの方法で排尿させなければならない.従来では,カテーテルを留置したまま社会復帰し,2週間ごとに外来でカテーテル交換をしていたが,尿路感染や社会生活上の問題が多かった.
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