折々の花 いとしき糖尿病教室の患者たち・4
松,竹,梅,木瓜,びっくり草
佐々木 一枝
1
1横浜中央病院糖尿病センター
pp.833
発行日 1984年7月1日
Published Date 1984/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920833
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教育入院の日課の中には基礎教育として,医師,看護婦,栄養士が分担する講義がある.講義の前に患者情報を医師,栄養士に提供するのは私の役目.両者から当然様子を聞かれる.‘今回のクラスはどう?’‘はい今回は1級もののクラスですから張り切ってお願いしますよ’また‘今回は理解力が低そうですのでごくろうさま’とか答えていたが,壁に耳ありで,いつどこでこんな会話が患者側に漏れるかも知れないと思うと急に心配になってきた.何かいい合い言葉をつくろう,善は急げでさっそく3人で相談をした.
天ぷらの大好きな先生がまず一番‘上から順に松,竹,梅で行こうよ’と.これで決まり.‘今回のクラスはどう?’‘松でお願いします.中に梅がチラホラ咲いてます’と,こんな調子でやっていた.
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