ナマステ!ネパール・12
帰国,そしてネパール人の妻としての出発
秋田 智枝
pp.1426-1428
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920031
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帰国の途中,ネパールボケの私は香港で呆然としすっかりダウンしてしまいました。
5月17日午前9時半,私は帰国のためネパールのトリブーバン空港でロイヤルネパール航空機が来るのを待っていました.一昨日結婚式を終えたばかりの私は,ひとりで日本に帰ることになっていたのです.もともと帰国の日が先に決まっていたので,あわてて結婚式をやったわけなのですが,ひとりで帰国するというのはやはりなんともさみしい感じです.‘必ずまた会えるんだから悲しむ必要はないよね’とかつぶやき,なりたての夫デベンドラは‘そうだ,そうだ’とうなずいている間に,私はとうとう機上の人となってしまいました.
私の帰り道のコースは,カトマンズ発バンコック着.バンコックで半日位時間をつぶして,夜中にバンコック発で早朝に香港着.香港で新婚旅行(ひとりだけれど)を3日間ほど楽しんで成田へ向かう,というように予定しました.外国はタイ,ネパールしか知らないので,ちょっと香港の夜景とやらを見てみたくなったのです.機上から見る香港の高層ビルの明かりは,それはきれいだったものですから.
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