特集 ICU症候群を定義する—アプローチの方策を求めて
術後不穏状態を呈する患者への原因追究およびアプローチを試みて
角田 栄子
1
,
阿部 丈子
1
,
田中 佐智子
1
1防衛医科大学校病院ICU
pp.1384-1388
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920022
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はじめに 脳神経外科手術を受けた患者が,手術直後に不穏状態を呈し,やむなく抑制帯を使用せざるをえない例にしばしば遭遇する.その一時的に抑制しなければならない原因は何か,抑制せずに看護はできないものかと思い調査をしてみた.
1981年7月から1982年12月末まで,開頭手術を受け,ICUに収容した患者に対し,調査とアプローチを試みた.方法として年齢,疾病の種類,手術部位,手術時間に分類してみた.さらにそれら関係要因を裏付け追求する意味で,術前に患者を訪問し,ICU入室オリエンテーションの内容充実,YG性格テスト,面接評価を実施した.その結果,術後の不穏状態と術前の面接との間に興味ある関連性を見いだした.研究方法の段階として,無訪問群,訪問群,単一訪問群に分けて分類し,アプローチしたので,その段階ごとに報告する.
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