特集 訪問看護・2—地域ケアを目指して
[私たちの実践レポート]
重症化し,多様化する在宅患者への訪問援助
綿貫 有三子
1
1大田病院看護部
pp.1134-1138
発行日 1983年10月1日
Published Date 1983/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919967
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
当院の訪問看護の現状
当院は昭和46年から訪問看護担当者を,また49年から在宅での患者に責任を持つ担当医師を決め,在宅医療をすすめている.担当看護婦は1-2名,患者数は40-60名であるが,現在は専任の看護婦1名で所属は外来になっている。対象患者数は39名,30歳前後2名を除くと65歳以上28名(80%)と老人が多い.疾病別では脳血管障害によるもの20名と圧倒的に多く,高血圧5名,心疾患4名,リウマチ2名とつづいている.介護者は配偶者16名,嫁11名,子供10名,親2名となっている.2人暮らしの家庭が11名あり,介護者が病気などで倒れると施設入所にならざるをえない状況もある.
近年,在宅患者の重症化が目立ち,経管栄養,バルンカテーテル留置の人を常時5名は抱えている.介護者も疲労と緊張の連続であり,患者の疾病管理と同時に介護者への援助,励ましが訪問援助の重要な柱になっている.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.