ホスピタルトピックス 特殊病院
デイ・ホスピタル
鈴木 淳
1
1厚生省病院管理研究所
pp.95
発行日 1968年3月1日
Published Date 1968/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203311
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いままで数回この欄でデイ・ホスピタルを紹介してきたが,今回はフランスで最初のデイ・ホスピタルをInformation Psychiatrique誌のjuillet,'67にしたがって,紹介する。この種の施設が議論されていたのは1950年代からであり,1958年頃には設計図もできあがり,私も時のセーヌ県精神衛生課長から直接見せてもらった記憶がある。ところが,どういう理由であろうか,最初のデイ・ホスピタルの開院は昨年の1月10日であった。しかし,設立に骨折ったHenri-Duchene博士はこの世になく,これを記念して,デイ・ホスピタルは彼の名をとって呼ばれることになった。博士はフランス人には珍らしく,温厚寡言な紳士で,東洋にも深い学識をもっていたのに,実に残念なことである。
さて,このHenri-Duchene Centreは独立組織体であるが,設立費・経常費ともに県から大幅な補助が与えられている。補助金のためか,このセンターは公的精神網の一拠点の役割をし,パリー第3と第4区を診療範囲とし,両区所在の精神衛生無料相談・診療所と密接な関連のもとで運営されている。
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